iTunes Music Store 日本版

アップルコンピュータは4日、日本でもインターネットを使った音楽配信事業を同日、始めたと発表した。大手レコード会社の協力を得て当初配信する曲数は約100万曲、1曲当たりの価格は150〜200円。楽曲は専用ホームページからパソコンにダウンロード(取り込み)し、デジタル音楽プレーヤー「iPod」に転送して聴くことができる。デジタル音楽プレーヤーでシェア首位のアップルが参入することにより、音楽配信市場が日本でも本格化、音楽をインターネットで買う時代が始まる。 アップルの音楽配信「iチューンズ・ミュージックストア」は、03年から米国や欧州で既に始まっている。米国では1曲99セント(約110円)で販売され、これまで延べ5億曲以上がダウンロードされた。日本ではレコード会社の厳格な著作権管理などが障害となり、事業開始が遅れていたが、エイベックスやコロムビアミュージックエンタテインメントなど大手が理解を示し、事業開始にこぎつけた。 一方、定額料金で「聴き放題」のオンライン音楽配信事業を展開する米ナップスターも3日、日本進出を表明しており、音楽配信事業者間の競争が一気に加速しそうだ。 国内では既に大手レコード会社が出資する「レーベルゲート」などが音楽配信サービスを始めているが、これまでの販売価格は1曲200円台が主流。携帯電話のauのサービス「着うたフル」でも300円以上するケースが多い。アップルの販売価格はそれより安くなるため、先行各社が値下げに動くことは必至だ。【上田宏明】